大連海事大学

 大連海事大学(元「大連海運学院」)は中華人民共和国国家交通運輸部に直属し、「国家重点大学」の一校にも指定されている。高名な高等航海学府とされ、国際海事組織にも認定される、全世界でも数少ない国際名誉号をも持つ海事学府の一校である。現在、在籍する学生総数は23000人を数える。

 大連海事大学の歴史は長く、その前身は1909年の「清朝」後期の郵伝部「上海高等実業学堂(南洋公学)船政科」である。中華人民共和国成立後、1960年に「国家重点大学」の一校に指定された。1983年になると「連合国開発計画署(UNDP)」と「国際海事組織(IMO)」が本校内に「アジア太平洋地区国際海事訓練センター」を創立した。また1985年には「世界海事大学大連子校」が新たに創立された。1997年になると国家認可を受け、中国教育部が1995年に定めた、21世紀に向けて中国の100の大学に重点的に投資していくとした「211工程」実施校の一校にも選ばれ、全国重点大学の地位に置かれるようになった。1998年には大学の品質管理システムが「国家港務監督局」と「ノルウェー船級社(DNV)」の認可を受け、国内初めての「IS09001品質管理システム認証証書」と「DNV三つの認証規則」を得るようになった。

 本学には、航海学院、機関工程学院、情報科学技術学院、交通運輸管理学院、交通及び物流工程学院、法学院、環境工程学院、人文及び社会科学学院、外国語学院、数学科、物理科、体育工作部、専門学位教育学院、継続教育学院、船舶誘導システム国家工程研究センター、航運発展研究院など、16の教学科学研究機関が設置されている。

 本学はこれまで一貫して対外交流と協力を重視してきており、「改革開放」以来、ロシア、アメリカ、日本、イギリス、韓国、オーストラリア、スウェーデン、エジプト、ベトナム、スリランカなど40余りの国際的に名高い大学と友好提携関係を締結してきた。相互協力関係を重視し、互いの学校運営にも関与し、技術者、研究者、学生といった人事交流の促進、研究協力で科学研究の発展に寄与するなど、実質的な関係を保ち続けており、その協力領域は現在も絶えることなく拡大し続けている。2005年3月に本学と「世界海事大学」が協力して設立した「海上安全と環境管理修士課程」はこの度、初めて新規入学申請を受け付け、開講され、本学における国際協力学校経営の能力も一層高まっている。さらに本学は、スリランカ、コロンボの「国際航海工程学院」において子校を設立し、2007年にはスリランカにおいて新規開設、新入生の入学、開講の実現を成し遂げた。ここに我が国において初めての「高等航海教育の輸出」は達成されたのである。本学は多くの国際組織や機関と長期的な協力関係を結んでいる。「国際海事組織(IMO)」、「国際労工組織(ILO)」、「国際海事大学連合会(IAMU)」、「アジア太平洋航海院校連合会(AMETIAP)」、「国際航海教師連合会(IMLA)」、「アジア太平洋経済協力会議(APEC)」、「東南アジア国家連盟(CASEAN)」、「国際航運協会(ISF)」、「国際船級社協会(IACS)」及び「日本郵船(NYK)」などである。世界的にも評価が高く、有名な水上運輸関連組織が数多く並ぶ。

 大連海事大学は政府による奨学金配布の初の実施対象校の一校として、1955年から留学生を広く受け入れている。70余りの国家と地域からの留学生と各種の専門技術人材の育成総数は4000名にも上り、現在もその発展に寄与している。